退職した後は、税金はどうやって支払うの?
看護師が転職時に意識しておくべき税金には「所得税」と「住民税」の2種類あり、次の転職までに期間が空く場合は、自分で手続きや納税が必要なケースもあります。
まわりに転職経験がある看護師がいないと転職後の税金の話をする機会もなくて、よく分からないことが多いですよね。
しかも毎月の給料から天引きされていると、毎月いくら税金を納めているのかピンときません。私も退職した時は、そもそも税金の払い方すら分からない状態でした。
退職してから慌てることがないよう、転職を考えはじめたら税金についても確認しておきましょう。
特に、しばらく転職しない看護師さんは必見です!
退職後に必要な手続きは全部で4つ
退職後に必要な手続きは次の4つです。
- 税金(所得税・住民税)
- 年金
- 健康保険
- 雇用保険
今回の記事では、退職後に必要な4つの手続きの「税金(所得税・住民税)」についてご紹介します。
退職前に知っておくべき税金は「所得税」と「住民税」の2種類
就業先に属している場合、給与から天引きで税金を納付しているのが一般的です。天引きされている税金には「所得税」と「住民税」があります。
前職場を月末に退職して、翌月初めにすぐ新しい職場で勤務する場合は自分で手続きすることはありません。前職場を辞めてから失業期間が空く際は、手続きや納税が必要なケースもあるので要注意です!
①所得税
所得税とは?
- 1年間の所得に対して課税される税金のこと
- 「国税」という国に納める税金のこと
- 毎月の給料から「源泉徴収」される形で勤務先を通して税務署に納付している
退職して同年内に再就職した場合は、転職先の病院や医療機関に源泉徴収票を提出すると年末調整で計算してくれます。年末調整によって税金の手続きは終了するので、基本的に確定申告をする必要はありません。
再就職の時期によっては自分で確定申告が必要
転職が翌年以降になった場合や、入職のタイミングで年末調整の時期に間に合わなかった場合は、自分で確定申告を行って税額を計算しなければなりません。
②住民税
住民税とは?
- 都道府県民税と市町村税を合わせた税金のこと
- 1月1日時点の居住地に納める
- 前年1年間の所得に応じた税額と自治体ごとに決められた税額を合算し、6月〜翌年5月にかけて後払いする
住民税の支払い方法には「普通徴収」と「特別徴収」の2種類あり、在職時は特別徴収として給料から天引きして納めていることがほとんどです。
退職後に就職などしなければ、居住している市区町村から送られてくる納付書で「普通徴収」として自分で納税する義務があります。
普通徴収 | 特別徴収 |
年4回(6月、8月、10月、翌年1月)で住民税を納めること | 納税義務者自らが、納税通知書によって給料から住民税を天引きして納めること | 勤務先が特別徴収義務者となって、
退職後は住民税の手続きは不要
退職後は市区町村から自宅に直接納付書が送られてきます。切り替えの手続きは前職場が行うので、自分での手続きは不要です。
1〜5月までに前職場を退職する場合
5月までの住民税の総額が、最後に支給される給与から一括で天引きされます。
6月1日付けで再就職している場合は転職先で給料から天引きされますが、まだ転職先が決まっていない場合は自分で納税が必要です。
6〜12月に前職場を退職する場合
退職した月までの住民税は給与から天引きされ、退職翌月から翌年5月までの住民税については後日通知が届きます。
退職する月から翌年の5月分までの住民税を、退職月の給与や退職金から一括で徴収してもらうこともできるので、前職場に相談してみましょう。
しばらく働く予定がない場合は自分で納税する
しばらく転職活動に専念する場合は、自分で住民税を納めます。退職後に住民票のある市区町村から納付書が届くので、1年分を一括で払うか、前期後期で支払うか、年4回に分けて支払うか、自分に合った支払い方法で納めましょう。
次の転職先が決まっている場合は転職先で特別徴収を継続
次の転職先が決まっていて失業期間がない場合は、転職先で特別徴収を継続することができます。ただし、退職先と転職先で事務手続きが必要になります。
転職先を伝えたくない場合
退職後いったん自分で普通徴収で納め、転職先で特別徴収に切り替えることも可能です。
住民税の手続きのため、事務職員に「次に働くところ決まってる?」と聞かれることがあります。転職先の情報を伝えておくと、住民税の手続きを済ませてもらえます。
次の職場を伝えたくない方は「まだ決まってないです」と伝えて、自分で手続きを行ないましょう。
次の職場を伝えたくない方は「まだ決まってないです」と伝えて、自分で手続きを行ないましょう。
まとめ
看護師が転職・退職時に知っておいてほしい「所得税」と「住民税」についてご紹介しました。特に、退職後にしばらくゆっくり休みたいと考えているなら、あらかじめ税金の知識を身につけておくことが大切です。
看護師は高収入なだけに税金も高いので、収入がなくなってから高額な支出は負担がかかります。ゆっくり休みたいと思って退職したのに、お金の悩みがストレスで慌てて再就職するのは避けたいですよね。
転職する時は税金や社会保険料にかかる費用を貯金とは別に備えることをおすすめします。
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